50代でセミリタイアしたキャリコンのはなし

50代でセミリタイアし自由な働き方を選びました

カウンセリングの心地良さ

キャリアコンサルタントという資格を仕事にしていくのは、なかなか難しいという話を以前にしました。そういう背景も影響してるのですが、来るべき仕事の為に、自己研鑽をする資格者の方が結構おられます。その中でも、やる気のある人は、練習会という形でロールプレイをしています。

私が会員として登録してるオンラインの塾でも、月に一度、そういう場が提供されます。ただ、練習という位置付けではなく、実践の場と位置付け、ペアを組んだ相手とはお互い本当のキャリアの悩みを話して支援をしてもらいます。

先日もこの会があり、私も相談に乗ってもらいました。私の相談内容は、キャリコンの仕事に応募する際の自分のPRのしかたについて。不採用になった際の、自分なりの反省点について、第三者的な意見がほしくて話を聴いてもらいました。

細かい内容は割愛しますが、その時のお相手のキャリコンの話が、とても良くて、ストンと腹に落ちる事を言って下さいました。相手の方は、正直に言うとテクニック的には「上手いなぁ」と感心するほどではなかったのですが、ふとしたやり取りから、私が忘れてた感覚を思い出させてくれました。多分、私一人で悶々と考えても、この気付きはなかったでしょう。

 

カウンセリングのいいところは、こういうところなんですよね。同じような経験を以前にも何度かしてるのですが、自分の考え方のフレームから少し離れた所からボールを投げられ、「あぁ、なるほど、違った視点から見ればそう見えるかもな」という気付き、これが心地いいんです。

 

私が資格を取った動機の一つでもあるのですが、日本では欧米ほどカウンセリングが一般的になってません。自分の事を自分だけで考えられないのは恥ずかしい事だとか、他人に自分のプライバシーを話すのは抵抗がある、という感覚が日本人は強いのかもしれません。アメリカなどでは、健康に対する自己責任の意識から、メンタル保全の為に、カウンセリングを利用することが多いと聞きます。

日本でも自己責任の概念が定着してますし、自分のキャリアは自分で考えるという風潮が広がりつつあります。自分で考えるというのは、しんどいし、時に精神的に辛いこともあります。私が感じたカウンセリングでの心地良さを是非多くの人に感じてほしい。近い将来、アメリカのように、日本でいうマッサージに行く感覚でカウンセリングを受けられるようになればいいなと思います。

映画「ミステリと言う勿れ」を観ました

実は、サラリーマン時代に忙しくて録り貯めしたテレビ番組を、今、せっせと観ています。その中の一つが、菅田将暉さん主演の「ミステリと言う勿れ」。約1年間、寝かしてました。

 

菅田将暉さん、ファンの方も多いと思いますが、いい役者さんですよね。役柄ごとに全く別人になれる、あの演技力は素晴らしいです。という事で、「ミステリと言う勿れ」もずっと気になっていたのでした。

 

テレビシリーズは、犬堂愛珠の死の謎を巡る兄(原作では弟だそうです)我路たちの探索の旅と、主人公、久能整が稀有な体験をしながらも、飛び抜けた観察眼で様々な事件を解決に導く様が並行して描かれていました。最後には個別の事件に関連性を持たせていく、とても良くできたドラマでした。

 

本題の映画のお話。はっきり言って、かなり見応えありました。上映時間のだいぶ前にトイレに行った私は、家内に言われて早めにシアターに入りました。なので、映画の最中にトイレに行きたくならないか、心配だったのですが、なんのなんの、そんな事を忘れてしまうような面白さでした。ストーリーに触れるのは差し控えますが、本丸の謎解きで全てを明らかにするパターンではなく、話の途中で当初に設定された謎を解き、修正してから本当の謎を解明していくストーリー展開。ダレる事なく、集中力を続かせるいい構成だと感じました。犬神家のオマージュらしく、その雰囲気を醸し出す演出は、私の年代だとキュンキュンしますね。キュンキュンついでですが、松嶋菜々子さんや、鈴木保奈美さんなどの起用も、嬉し楽しでした。

ドラマ版を観てると、久能君が引っかかるであろうポイントを自然と探してしまうのですが、映画でも色々用意してくれてます。それらを丁寧にしっかり回収してくれるところも、観てて心地良かったです。

 

最近、いくつかのドラマを観て、伏線が放ったらかしになる経験が多かったので、スッキリとカタルシスになりました!

豆苗

今回はショートバージョンです。

 

私が子供の時にはなかった食べ物、豆苗。いや、あったのかもしれませんが、その存在を知りませんでした。グリーンピースの苗のようですね。グリーンピースは、子供の頃からよく食べました。私の母は、冷凍のミックスベジタブルを多用する人だったので。とても、懐かしい!

 

主夫として、食事を作るようになり、時々豆苗を買うようになりました。貧乏臭い話ですが、ひと粒で二度美味しい豆苗のコスパに興味を持ったのでした。馴染みのない方の為に説明すると、豆苗はかいわれ大根のような風貌で、根っこを切って食べるのですが、水につけておくと、もう一回だけ栽培できるのです。

 

お得感は勿論ですが、この栽培がちょっと楽しかったりします。小学生の時の球根以来。純粋に大きくなる様を見るのも楽しいのですが、豆苗界の悲喜こもごも?を見るのが、また楽しくて。

お肉などのトレーを洗い、水を張って豆苗をセット。すると、ロケットスタートする苗がいるんです。伸びるスピードが凄まじい!で、徐々に他のみんなも伸びて行くのですが、まっすぐにではなく、横に伸びるコがいるんですよね。へそ曲がりなんでしょうか。

結局は一定時間でみんな、同じぐらいの長さに伸びて、料理の材料になるわけですが、人間と同じで個性があるものですね。会社時代には経験することも、気にすることもしなかったであろう発見でした。

 

豚バラ肉と炒めて、オイスターソースで味付け、最高に美味しいです!ありがとう、豆苗のみんな!

資格へのスタンス

キャリアコンサルタント界隈でよく聞くお話です。

 

キャリアコンサルタントと名乗るには、国家資格を取得しないといけません。資格を取得するには、3年以上の実務経験者(詳細要件あり)が試験(学科・実技)に合格する必要があります。但し、実務経験がなくても、認定された養成学校で訓練を受けることで受験資格を得ることが可能です。

ちょっとググって頂ければ分かるのですが、このキャリアコンサルタントという資格の世間の評判がよくないのです。相談に乗ってもらった方の評判ではなく、資格保持者からの評判が。

一言で言うと、「高いカネを払って養成学校で勉強して、苦労して取った資格なのに、全然仕事がないじゃないか」というもの。私が知っているキャリコンの間でも、しばしば話題になります。一方で、キャリコンを専業にして、「喰っていけてる」方も多くいます。

私はどうかというと、今のところ「喰っていけてる」キャリコンではありません(笑)。しかし、これを専業にしていることは楽しいです。

 

思うに、この手の資格とは付き合い方にコツがいるのでしょうね。つまり、初めから、収入源というよりやりがいのために資格を取るんだと捉えること。または、収入源としたいなら、相当な量の研鑽とアピール、情報発信や人脈形成などを行う覚悟を持つ、ということでしょうか。

釣りで言い換えれば、高い竿を買って、道具の手入れを怠らないだけでは、魚は釣れなくて、どこに魚がたくさんいるのか、何時ごろが良く釣れるのかを入念に調べられる人が釣果を得られるということなのでしょうね。そこまでは難しいなら、1日で1、2匹しか釣れない、その時間を楽しむというモードにした方が、良さそうです。お金をかけて、やたらと資格の種類を増やそうとするのは、色んな仕掛けを買って満足してしまうのと似てる気がします。資格ビジネスに惑わされてはいけません(笑)。

 

キャリコン日誌3 「3人のストレイシープ」

今回はキャリアコンサルティングで出会った3人の若者のお話。

 

1人めは30代半ばの男性で、幾つかのアルバイトと短期間の会社員を経て、Webデザインの職業訓練へ入ってきました。キャリアコンサルティングでは、「アート系の仕事、展覧会などのイベントを打つ会社に入りたい」とのこと。では、これまでそれに関連する仕事をしていたかというと、イベント関連では会場の案内係のみ。アートには興味はあるが、携わった事もありません。以前にアートイベントを企画する会社の営業職に応募しましたが、不採用になった経験がありました。

「何故、不採用となったか、原因分析できていますか?」と尋ねると、

「経験がないから?」と答えます。

「何の経験?」と私。

「芸術の。」と彼は答えます。

確かに、アートに携わる仕事をしようと思ったら、芸術の知識は必要ですが、それ以前に、彼は営業のノウハウがない事に原因があるとは気付いていませんでした。

「モノやサービスを売りたいと思うとき、どんな話の進め方をすればいいか、イメージできますか?」と尋ねる私に、彼は「うーん」と唸るのでした。

 

2人めは20代後半男性。夜系の飲食業で裏方として事務をしてたのですが、年齢的なこともあり、昼間の正社員で働きたい気持ちになったそうです。この方もWebデザインの訓練生なのでが、大手のゲーム会社の求人を持って私のところにやって来ました。事務職なのですが、Webサイトの運営もできるらしく、それを糸口にサイト制作の企画に携わる事を目標にしたいとのこと。応募書類の添削を依頼されました。内容を確認しながら、文章構成や伝えたい事を明確にする、などの一通りの指導を行いました。

「『Web制作などではなく、なぜ事務職に応募するのですか?』ってきかれたら、何て答えたらいいでしょう?」

ふいに、彼が質問をしてきました。就活をしたことがない彼にとっては、不安に感じたことでしょう。しかし、「何て答えればいいでしょう?」という彼の尋ね方が、私はとても気になりました。その仕事に彼が惹かれた理由は、彼が一番知ってるはずです。なのに、その理由を私に尋ねることに違和感を感じたのでした。

「何故、その仕事を選んだの?」

尋ねる私に、10数秒黙考したあと、彼は自分なりの理由を述べました。考えれば、自分が答えを持っている事、それをまずは自分が考えなければならない、という事を分かってもらえたのかな、と感じました。

 

3人めは、20代中盤の女性。複雑な事情を抱える彼女は、そこから抜け出すため、真面目に前向きに訓練を頑張っているのでした。頑張りすぎて、電池切れにならないかと心配してしまうほどです。

授業終わりに、話を聴いてほしいと言われたので、聴いてみました。

彼女には、知人の紹介でエージェントがついているそうです。私と同年代らしい、そのベテランエージェントから、MR(医療情報担当者)を勧められたそうです。自分が口利きすれば、きっと採用されるからと、半ば強引に推してくる。

彼女には文系の教師歴があったり、飲食店での勤務歴があったりしますが、医薬品に関して経験はもちろん、基礎知識もありません。ついでに言えば、興味もありません。優しい性格からか、当惑しながらもはっきり断れず、セカンドオピニオンを求めに私のところに来たのでした。

「エージェントにその職を勧める理由を確認して、それに納得できるのなら、自分なりに興味がもてそうかどうか、検討してもいいと思う。しかし、納得できないのであれば、そのエージェントにはっきり縁を切りたいと伝えた方が良い。」

そのように彼女に伝えました。

このような、ひとをモノのように売りさばこうとするエージェントを時々見かけます。前職では、とにかくひとを売りさばこうとする派遣会社の応対を幾度となく経験したのですが、他人事とはいえ、当人に寄り添わないその倫理観は、紹介される方から見ても軽蔑の対象でしかありません。

 

三者三様ですが、自分を把握し切れないひと、把握しても整理が苦手なひと、真面目にやってるのに周りに恵まれないひと、自分に向き合って前に進んでいくというのは、本当にしんどいことだと、改めて感じたのでした。

岡目八目。私は自分自身をきちんと評価できているのでしょうか。

阪神タイガースと阪神競馬場

今日はとりとめのないお話を。

阪神タイガース、アレ改め、優勝しましたね!私は普段、殆ど野球を観ることはないのですが、野球に限らず、サッカーでもラグビーでも、盛り上がってくると話題に乗りたがる典型的なミーハーです。

阪神が優勝に近づくと、関西では本当に何とも言えない異様な雰囲気になります。その瞬間に向けて、周到にガスを充満させ、一気に爆発させようとする高揚感と緊張感。メディアも煽るので、私みたいな普通の市民は、完全に同調してしまいます(笑)。

その日が来ると、テレビにかじりつき、あんまり観てこなかった優勝までの軌跡に感動し、「おーん」(岡田監督の口癖)を会話に織り交ぜ、頭の中では六甲おろしヘビーローテーション化します。我ながら、軽い性格だと感心するぐらい。

ただ、今回気付いたのは、私はきっと他の人が楽しそうに、嬉しそうにしているのを見るのが好きなんだろうな、という事です。そういう人達を見てると、心が和むし、穏やかな気分になります。それを求めるんでしょうね。。。

 

話は変わって、娘に誘われ阪神競馬場に行きました。私は30年以上の競馬ファンで時々、競馬場にも足を運ぶのですが、娘とは久しぶりです。子供の頃によく連れて行ってた影響なのか、娘も最近、競馬にハマりだしました。私の影響より、ウマ娘の影響の方が強かったのかもしれませんが。

競馬場に着くと、六甲おろしがかかってました(笑)。娘に「こりゃ、実況のまくらでも、阪神優勝に触れそうやな」とか、話しながら観覧席へ。

朝から酎ハイを飲みながらの観戦。この罪悪感こそ大人なんだと、ベテラン大人の私から新米大人の娘へ伝授。まぁ、娘は飲みませんでしたが。

戦績は、4Rから万馬券ゲット、9R以降全的中という信じられない出来過ぎ展開で、大幅プラスとなりました。ボウズ(的中なし)の娘を尻目に。

これもタイガース優勝のおこぼれでしょうかね。楽しい一日となり、再び六甲おろしが頭に流れる帰途となりました。

兄はもうすぐリタイアするらしい

両親は既に他界してるので、毎年、盆と正月はきょうだい(姉・兄・私)で兄の家に集まり、ちょっとした酒盛りをします。姉の旦那さんや、私の奥さんが参加することもあります。今年は私に旅行の予定があったもので、盆を過ぎ、8月末に集まりました。

 

いつも他愛もない世間話や近況、読んだ本の話などをしながら、ワイワイガヤガヤと酒を飲んでいます。今回も同じように過ごしていたのですが、兄から仕事をリタイアするという話がありました。

 

兄は私より11コ年上(因みに姉は12コ年上)、年齢は66歳となります。大学を卒業し、高校の先生になりたかったのですが、なかなか教員採用されず、何年かは非常勤で勤めてたのですが、最終的にはこの道を諦め、某大手予備校の講師になったのでした。

学生時代、折からの落語ブームに興味を示し、落語のまねごとをしていた兄にとって、この講師職は適職だったのでしょう。勤め先は何度か変わったものの、いわゆる人気講師となり何十年も勤め上げることになったのでした。

 

リタイアする兄はどこか寂しそうで。。。という話ではありません^^

 

心境を聞いてみたところ、「もう、ものを覚えンでエエと思ったら、気が楽やぁ。これからは、どんどん忘れていくねん!」と嬉しそう。歴史の講師をしていると、江戸時代の授業をしているのに、生徒からは室町時代の質問をされることも、しばしばあるらしく、頭から知識がこぼれ落ちないようにするのが、しんどかったそうです。

 

知恵やテクニックだけでなく、知識そのものをインプットし続けないといけないのは、大変な仕事ですね。今の歳でも知識をインプットしても、すぐに漏らしてしまう私は、兄の年齢になった自分を想像して、おぞましく感じるのでした。

キャリコン日誌2 「指導的なのは良くないと言うけれど」

私は前職、IT企業でマネジメントをしていました。ライン職であったり、システム開発プロジェクトのマネージャだったり。

マネジメントをやる上で重要な素養にリーダシップがあります。長たるもの、ビジョンを示し、プロセスを明らかにし、メンバを鼓舞しつつ、自ら率先して達成に向けた行動をとる、というわけです。

そのとおり行動できていたかどうかはさておき、自分の中にその精神が刷り込まれている事は、確かに実感できます。

 

一方、キャリコンをする場合、合言葉は「傾聴、受容・共感」です。「答えはその人の中にある」を信じ、自身への問いかけを促し、自分の進む道を見つける「支援」をするのが大原則です。

 

この2つのスタンスのはざまで、悩んでしまう事がたびたびあります。まぁ、これはキャリコンとしての私が未熟であるがゆえと自覚はしてるのですが、「理想と現実とのはざまとも言えるんじゃないの?」とか、思ったりもしちゃいます。

 

キャリコンをしてると、よく「何から始めていいか分からないんです」とか、「先生なら、どっちがいいと思いますか?」という発言に出会います。

中には、その本人でないと本当にわからない「知らんがな」と感じてしまう事もあるのですが、殆どは自分なりの意見を持ててしまう事柄です。マネージャとしての私なら、迷わず「こうしてみてはどうかな」とアドバイスするところです。その際の相手の溜飲が下がったような表情を見るのが快感でもあります。

 

しかし、キャリコンでは「答えはその人の中にある」なのです。実際、人は自分が考え、納得した事でないと、動こうとはしません。意見したくなるのを堪えて、「状況を整理してみましょうか」とか、「優先順位をつけてみましょうか」と考えてもらうためのボールを投げます。

それそのものは、セオリーであり、私自身も納得感あるのですが、たまに見せる相手の不満そうな顔に、自分の取り組み姿勢が揺らぐ事があります。「それが分からないから、相談してるのに。あなた、プロなんじゃないの!」という心の声が聞こえそうになります。

 

思うに、日本のカウンセリングに関する文化にその原因の一端があるような気がします。

欧米に比べ、お金を払って人に相談する、という文化が、日本ではまだ根付いていないですよね。お金を払うのはサービスを受けるとき、という概念がまだまだ根強いと思います。相談を受けるのもサービスではあるのですが、考えるプロセスそのものをサービスとは受け取らず、考えてもらった結果を提供するのがサービスという概念が相当残っているのではないか、と思います。

 

カウンセリングを受ける前提となるリテラシー、つまり、人はどのように考えて生きていくべきなのか、という教育も必要になっていくのかもしれませんね。

キャリコン日誌1 「好きなことを仕事にすべきなの?」

タイトルで「キャリコンのはなし」と謳っているので、「キャリコン日誌」として、カウンセリングなどの際に感じたことを記してみようと思います。

 

私が働いているのは(といっても毎日ではないのですが)、職業訓練校です。あまり馴染みのない方もおられると思いますが、職業訓練校とは失業した際に次の職業へ円滑に移行できるよう、新たなスキルを得るために通う学校のことです。失業保険の給付申請を行うと、案内されたりするので、それきっかけに申請される方も多くいらっしゃいます。自己都合退職の場合、給付制限期間といって、2~3か月の間、失業保険の給付がなされません。しかし、訓練校に通うことで「就労意欲が強い」とみなされ、この期間が撤廃され、7日間の待期期間以降、給付されるようになります。よって、給付を早めたいという動機で受講するケースもないとは言えません。

 

学校やコースにもよると思いますが、私が携わるIT系だと、受講生の大半は20~30代に若い方々です。50代ぐらいの人もちらほら見かけたりはします。

 

私はこの学校で、就職支援(キャリア教育)の授業をしたり、受講生への個別指導(カウンセリング)をしたりしてます。前置きが長くなりましたが、日誌ではここで経験したことを中心にお話しようと思います。

 

受講生と話していて、真っ先に感じる事は働くことへの意識が、良くも悪くもはっきりしている、という点です。勿論、今の年齢の私から見れば、考えがふわっとしてたり、デイドリーマーだなぁ、と感じる事もよくあるのですが、自分が20代の頃に自分の生き方をこんなに考えてたかと問われると、段違いに「しっかりしてる」と感じます。

 

ある20代の女性は、デザインに興味があり、「Webデザイン」のコースに入られました。授業内容も楽しいと言います。しかし、職業探しのターゲットを尋ねると「事務。できれば、自社Webサイトの更新に携われるような事務を希望」と言われました。Web制作会社を希望する方が多いコースなので、「どうして事務?」ときいてみると、「好きな事を職業にしたくないから」と言います。Web制作会社に勤めると、時間的な制約で妥協せざるを得なかったり、無理な残業でもついつい引き受けてしまうんじゃないか、と感じており、そのような事で好きな事を嫌いになりたくない、という理由でした。

 

キャリコン視点でいうと、仕事理解や企業研究を深めることで、もしかしたら、それは思い込みで、自分がデザインを好きなままでいられる働き方が見つかるかもしれない、と考えるところです。まぁ、実際、そのような話はしました。

 

話し終えて、自分は仕事と人生との関わりをそのように考えてこれてたのかなぁ、と少し考えさせられました。「好きなことを仕事にできればいいよね!」と、今まで色んなシーンで言ったり、聞いたりしましたので、それが当たり前のように感じてた自分がいます。他にも、自分が当然のように捉えている価値観があるだろうと気付かされた日でした。やはり、立場の違いを越えて、他の人の考え方に触れるこの仕事は面白いと感じるのでありました。

主夫は恥ずかしいのか、の葛藤

セミリタイアという言葉があるから、便利なのですが、世間一般でいうと、私は無職者となりますね(自虐ではなく)。

 

それは覚悟で退職したのだから、とやかく言うこともないのですが、周りからどう見られるだろうか、と気に病むタイプの私は堂々と主夫と割り切ることもできないわけです。これも昭和的価値観なのかもしれませんが。

 

ちなみに、奥さんは仕事をしてますので、ご飯などはほぼ私が作っており、概ね主夫であるのが実態です。

ただ、やってみると案外、自分に向いているのかも、というところもあり、興味深く感じています。「料理にハマる」というのでもなく、ほぼ料理なんてやったことない自分が、ネットで得た情報に自分なりのアレンジを加えて完成イメージを頭に描き、工程を考え、材料を揃え、実行していく、というのが、自分の仕事脳を刺激してるような気がします。

 

そして、完成すると温かいうちに食べてもらいたい、という欲求が湧き、なかなか卓につかない子供を見て少しイラっとしてしまったりします。「はぁ、なるほど、奥さんが普段感じてた不満はこういうところにもあるのだな」とベタな気付きがあったりします。

 

キャリコンで教えるキャリア理論家にスーパーという人がいます。

簡単に言うと「職業だけではなく、全ての人生経験はキャリアなのだ」と説いています。やはり、その立場でやってみないと、実感できないこともあるもんだと感じてる今日この頃です。

 

翻って、こういう主夫をしてみての学びもある以上、それを恥ずかしいというのはちょっと違うのかなとも思ったのでした。。。

ブログはじめました🎉

はじめまして、ろん、と申します。

2023年8月に55歳になりました。

2022年末にて、30年お世話になった会社を早期退職し、決して多くはない貯蓄と退職金で資産運用をしつつ、やりたかったキャリアコンサルタント(キャリコン)の仕事を始めました。

 

とはいっても、見習いキャリコンの私に、そう多くの仕事はなく、ゆるい時間を楽しみながら、奮闘していく姿をご紹介できればと思っています。

 

ゆったり、まったり生きたい方への話題提供ができれば幸いでございます。

 

ではでは。