50代でセミリタイアしたキャリコンのはなし

50代でセミリタイアし自由な働き方を選びました

兄はもうすぐリタイアするらしい

両親は既に他界してるので、毎年、盆と正月はきょうだい(姉・兄・私)で兄の家に集まり、ちょっとした酒盛りをします。姉の旦那さんや、私の奥さんが参加することもあります。今年は私に旅行の予定があったもので、盆を過ぎ、8月末に集まりました。

 

いつも他愛もない世間話や近況、読んだ本の話などをしながら、ワイワイガヤガヤと酒を飲んでいます。今回も同じように過ごしていたのですが、兄から仕事をリタイアするという話がありました。

 

兄は私より11コ年上(因みに姉は12コ年上)、年齢は66歳となります。大学を卒業し、高校の先生になりたかったのですが、なかなか教員採用されず、何年かは非常勤で勤めてたのですが、最終的にはこの道を諦め、某大手予備校の講師になったのでした。

学生時代、折からの落語ブームに興味を示し、落語のまねごとをしていた兄にとって、この講師職は適職だったのでしょう。勤め先は何度か変わったものの、いわゆる人気講師となり何十年も勤め上げることになったのでした。

 

リタイアする兄はどこか寂しそうで。。。という話ではありません^^

 

心境を聞いてみたところ、「もう、ものを覚えンでエエと思ったら、気が楽やぁ。これからは、どんどん忘れていくねん!」と嬉しそう。歴史の講師をしていると、江戸時代の授業をしているのに、生徒からは室町時代の質問をされることも、しばしばあるらしく、頭から知識がこぼれ落ちないようにするのが、しんどかったそうです。

 

知恵やテクニックだけでなく、知識そのものをインプットし続けないといけないのは、大変な仕事ですね。今の歳でも知識をインプットしても、すぐに漏らしてしまう私は、兄の年齢になった自分を想像して、おぞましく感じるのでした。